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イタリアンデザインのU字型ハンドルフライパンに驚いた。

レビュー

義理の母がとにかくフライパンを買い続ける人なのだ。なにかあるとふた月と空けずにフライパンを買い求める。どうやら年齢・体力的に軽くて使いやすいフライパンを常に求めているらしい。彼女は80になるが毎日元気に料理を作っている。わたしの母も同じく80代半ば。同じく父に毎日食事を作っている。

そんな二人の母のことを思い出したのが、ちょっと面白いフライパンとの出会いだ。

イタリア製のちょっと洒落たフライパン、『DOMO G ZERO』という名前の製品。

イタリア、耐熱調理器具メーカーDOMO s.p.a.社は1991年創業、来年で30周年を迎える。

イタリア中部マルケ州、アドリア海に程近い、ブーツのふくらはぎ上あたりに本拠地を構える会社が作っている。

ホームページをのぞくと主にフライパンと鍋類を中心にした展開なのだがプロ向けのシェフラインがあったり、昔のレーシングカーのようなストライプが入ったフライパン、まるで大理石で出来ているかのような素材感のフライパンなどもありさすがイタリアのメーカー、デザインが面白い。

そんな数多いラインナップの中で気になった『G ZERO』ライン。

フライパン各種サイズと中華片手鍋的な製品がラインナップされる。他のページにはいなかったイタリアの著名なミシュランシェフ、イグレス・コレッリ氏が鍋を振る姿を見せている。

初めてその写真を見たときには驚いた。ハンドルがU字型にグイッと曲がっており、取り付けられている。かなり興味を惹く形で、ホームページではエルゴノミクスデザインを謳っているようだ。手首にかかる負担が普通のフライパンよりも30%ほど少ないらしい。

その後現物と対面すると、そのハンドル先端が薄くえぐられていることがわかった。ハンドルを持つとその理由と機能が染み込むようにわかってくる。

自然な手首の角度でハンドルを握ると少しえぐられた部分に親指の腹がかかる。自然な動作で確実にグリップ、ホールドできるということだ。例えるならば、飛行機などに用いられる操縦桿に似ているのだ。ルーク・スカイウォーカーが操るXウィングファイターのコックピットを思い出して欲しい。

注目はその角度で、垂直に立っているのではなく少しフライパンの側に寝ている。それはつまりフライパンと調理対象の重量を意識させずに支えるためだろう。

なるほど、この形。見ただけで納得がいく。

わたしの手元にやって来たものは26センチ径のもの。使い出のいいサイズ感だ。

実際手にとってみるとまた納得。フライパンが振りやすい。今までの普通のフライパンを振る作業の時に手首の角度がいかに不自然だったかがわかるのだ。『G ZERO』でのフライパン振りはまるでボクサーが腰の位置で小さくジャブを打つような動きになる。無駄がない。

そんな面白さをいろいろと感じてから、肝心の調理、実際使わなければわからない。

そして調理を始めるとまたいろいろと気づかされる。『G ZERO』はその変わったハンドルだけが特徴ではなかった。

DOMO s.p.a.社独自開発技術であるホプロンノンスティック表面加工。焦げ付きづらい表面コーティングで耐摩耗性も同社の高品質製品から一気に3倍ほど強化されたそう。

表面コーティングのあるフライパンはシリコンやプラの調理道具の使用を推奨されるがこの『G ZERO』は全対応だ。ただ、わたしは大事に使おうと思うので、木べらとシリコンヘラを使おうと思う。

よし、それではとわざわざ焦げ付きやすそうな漬け込み肉でも焼いてやろうか、と選んだ料理が「プルコギ」。ランチは韓国バーベキューと洒落込もう。

肉をタレに漬け込みタマネギと浅葱を少しスライス。フライパンを少し加熱して。油は引かないでチャレンジだ。

おや、生肉をそのまま放り込んでも焦げ付く様子がない。入れてすぐ、しばらくしてまた、両方のタイミングでフライパンを振ってみたのだが、なんの苦もなく抵抗もなく、肉がするすると移動する。焦げ付きや張り付いてしまうことがぜんぜんない。野菜も同様だ。

プルコギは牛バラ肉である程度火が入ると大量に脂が染み出してくるのだが、そこまでいかないうちに焦げ付いてしまうことが多い。

おろしたてでコーティングバリバリ、という部分を差し引いてもこれは優秀。食材がよく滑るので鍋振りが楽しい。料理の腕が上がったような錯覚がある。調理が楽しいというのは大切なことだ。そういう意味で道具の品質は大切だ。

どうやら熱がフライパン端まで均等に伝わっている様子で隅にある肉にもしっかり焦げ目が付いている。焦げ目はつくが、焦げ付かないこれはいい。

そしてやはり、フライパンを振りやすい。納得がいく。

仕上がったプルコギを皿に移す時も菜箸いらず。添えてはみたが、そのままフライパンから皿へするりと料理が落ちていった。これもまた気持ちがいい。

上出来のプルコギにナムルも添えてやって。なかなか上等のコリアンバーベキューディッシュの完成。調理道具がいいとここまで楽で楽しいものなのか、と思い知る。

食べる前にシンク内の片付けをしたい性分なのだが、これがまた楽チンだった。お湯をかけるだけであらかたきれいになる。もともとフライパンからするりと料理が皿に移って残ったものはほとんどなかったし、油汚れだけが少しフライパン内に残っただけで、それも柔らかめのスポンジでサッと一拭きで終了。

ああ、なんと気分がいいことか。

そして洗い物の中でまた気がついた。シンクの中で収まりがいい。

ああ、そうか、ハンドル部分か。

この『G ZERO』の特徴、U字型の取っ手はU字型ゆえ全長が短い。いつもちょいとじゃまになってシンクの中で斜めになってしまっていたフライパンがシンクの底にスッと収まって洗いやすい。これなら食洗機にも入れられる。注意書を見たら食洗機使用可能となっていた。なるほどなるほど。

洗い物の次は収納だが、ハンドル部分の収まりがいいから今まで苦労していた収納が楽なのだ。うーん、そうだった。フライパンというものは、あの取っ手の長さでずいぶんいろいろと面倒なものであったのだなあ。取り外し式の取っ手の鍋もあるが、あれ、無くしてしまいがちなのだ。

あまりに面白いフライパンだったので色々な人に意見を聞いてみたくてしばらく持って歩いていた。フライパンを持って歩くなどバカみたいだが、仕事柄、食の仕事に携わる友人との付き合いが多いのでそれほど違和感もない。

冒頭に登場した80代主婦2名はどちらも「ちょっと重い」という意見だった。

なるほど、80代では致し方ない。

「フライパンを持ち上げて振る料理はもうやらず、コンロにおいたまま菜箸で炒めるのよ」とのこと。

なるほど、体力的にもそうであろう。

ただこの焦げ付きづらさと洗い物の楽さ、しまいやすさはオススメできるのではないかな、おかあさんたち。

50代の主婦は「最初はハンドルに違和感を感じると思う。でも慣れるととてもいい」と。うん、これも納得の意見だ。

40代の料理研究家の男性は「おもしろい。設計や思想に共感できるし実際機能としてそれが反映されていて良い」という意見。男性的なロジックでの返答だ。

知人のプランナー女性に見せたら「あ!DOMOのフライパン!わたしも国内流通が全くない頃からイタリアで買って来て使っているのよ!」と嬉しそうだった。道具にこだわるセンスの良い人が選んでいる。

わたしの感想は、ハンドル部分の面白さと派手さに隠れがちだが、それ以上にモノとしての価値観を感じるというところが心に残る。

内側と外周、底面のテクスチャの違いの面白さ、そこからくる高級感や信頼、ハンドル根元に小さく入るロゴなどイタリアのデザインが行き届いた価値を感じられる。そこに機能が裏打ちとして乗っており、所有、使用して満足感が高いのだ。

よくある安いフライパンと違って少々値が張るが、こういういい道具を使って料理をする体験はしておいた方がいい。『G ZERO』には料理をする心地よさ、というものがある。それによってモチベーションが上がり、きっとおいしい料理を追求したくなるはずだ。

おいしい料理はいろいろな人を幸せにしてくれる。

その手伝いを『G ZERO』がしてくれる。

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はぴい

フードジャーナリスト、ビデオブロガー。食をテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」に5000記事の実食カレーレポートを掲載。著書 技術評論社「iP...

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