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匠の技で鉄フライパンの常識を覆したダクタイルパンの秘密

商品紹介
14,300 円(税込)~
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使った人が口々に「鉄フライパンの常識が覆された」とつぶやく調理器具、それこそが岩鉄鉄器の「ダクタイルパン」シリーズです。

この「鉄器」でできた「鋳物」のフライパンが、なぜ常識破りだったのか。

そもそも、どうやって誕生したのか。

今回、その秘密をダクタイルパン製造元である岩手製鉄さんにうかがって来ました!

ダクタイルパンは「鋳物」である

今回お話を聞かせてくれたのは、岩手製鉄さんの鋳物事業部長 姿さん、デザインや生産管理まわり担当の 西塚さん、鉄器営業の 高瀬さん、高橋さん。

そもそもですが、ダクタイルパンってどうやって作っているんですか?

姿さん「ダクタイルパンは、鋳物というジャンルの鉄器になります。鋳物とは、ドロドロにとけた鉄を型に流し込んで固め、製品を作り出す方法です。鉄板をプレスしたり、塊から削り出したりしているわけではないんですよ。

このダクタイルパンの場合は、砂で作った型に、ダクタイルという特殊な鉄を溶かして流し込み、固めています。ダクタイルとは通常の鉄よりも高い強度を誇る特殊な鉄で、これにより一般的な鋳物の鉄のフライパンよりも薄くて軽い製品に仕上げることができています。

薄くて軽いので片手で楽に扱える

ただし、鋳物として扱うにはとても難しい素材で、そこに岩手製鉄が創業以来70年近く積み上げてきた匠の技が生かされています。実はみなさんにお使いいただいているダクタイルパンは、型から出したあと表面を手で少し磨き、錆防止等の簡単な処理をしただけ。形は型から出した時点で完成しているんです。ちなみにこの表面のざらざら模様は型に使った砂の波形なんですよ。

そのまま製品にできるレベルの鋳物、しかも薄くて軽い鉄器のフライパンをダクタイルで作るというところが、我々の誇る技術であり、現場の職人の「匠の技」でもあります。

余談ですが、この際に使った砂の型は1個のフライパンを作るごとに壊してしまいますので、フライパンごとにまったく異なる模様が生み出されます。2つとして同じ模様にはなりませんので」

この模様は砂の波形がそのまま残ったもの。全てが1点モノだ

私自身が「ダクタイルパンは鋳物である」ということを正しく理解できていませんでした。

西塚さん「鉄でできたフライパンというと、1枚の鉄を型で押し出すプレス工法で作ることがほとんどですので、そちらをイメージされるのも仕方がないと思います。それくらいに鋳物のフライパンは数が少ないですし、存在しても厚く作って薄く削る、みたいなケースが多いようですね。私たちが知る限りでは、ダクタイルパンと同じ製法をしている会社さんを知りません。

フライパンの縁を見るとその薄さや鋳物感を感じられる

ちなみにプレスと鋳物では、同じ鉄でもその性質が大きく変わってきます。具体的には、製品に含まれるカーボンの量が全く異なるのですね。これが熱伝導率にも大きく関わってくるため、同じ『鉄のフライパン』であっても、鋳物のフライパンはより鉄らしい性質を持つことになります」

創業70年の匠の技がダクタイルパンを生み出した

なぜそのような難しい手法で、調理器具を作ろうとしたんでしょうか?

姿さん「そもそも会社ができて70年間近く、工業製品ひとすじで会社を運営してきました。発注元さんから製造データをいただき、それについて正確な鉄の製品を作る。それが岩手製鉄の主たる事業です。これまでにありとあらゆる鉄の製品・部品を作ってきたと思っています。

一方で会長の悲願として、一般の方向けの工業製品、いわゆる『鉄器』を作ってみたいというのが、長年の想いとなっていました。そこで5年ほど前に立ち上がったのが、鋳物による鉄器を作るための『岩鉄鉄器』ブランドです」

西塚さん「ここであらためて他社さんの製品を調べてみると、以外にも鋳物を活用した標準的なフライパンが少ないことに気がつきました。その理由は簡単で、薄い鋳物を作るのが難しいからなのです。一般的に、薄く作った鋳物は落とすと簡単に割れてしまう程度の強度しか持てません。とはいえ、厚く作った鋳物は重く、多くの消費者の方に受け入れてもらえません。

そこで薄くても強度を保てるダクタイルを材料に用いる必要があるのですが、前述のとおりダクタイルは鋳物として扱うには難しい素材なので、調理器具としてチャレンジする会社さんが少ないようでした。

そこで我々は、これまでの技術を全てつぎ込んで、ダクタイルで作った薄くて軽い鋳物のフライパンを作ることにしたのです。

通常のフライパンを軽くできたので、深さのあるディープパンも開発できたそう

コンセプトとしては、とにかく自分達が使いやすい製品に仕上げようと。そのイメージで、本体の重量、持ち手の太さや持った時の感覚など、とにかく使ってみて違和感がないものを目指しました。結果としてできたのが、現在のダクタイルパンの完成形です」

計算して現在の製品になったわけではないんですね

西塚さん「実はそうなんです。例えば持ち手の根本を三角形に抜いてあるのですが、あれはフライパンの重量を下げるための軽量加工だったんです。しかし、やってみると放熱効果が高く、持ち手が熱くならないことに気がつきました。

一方で表面のざらざら感は、砂の型で生まれる模様をそのまま残してみたのですが、結果として凹凸によって食材が焦げ付きにくいという効果を生み出すことになりました」

軽量のためのこの三角形が持ち手の加熱を防ぐことに

食材のはがれやすさは、凸凹によって成立しているんですね

西塚さん「はい、細かな凹凸によって食材との設置面積が少ないため、食材がべったりと鉄肌にくっついてはがれない、ということが発生しにくくなっています。よく表面を加工しているフライパンと間違われるのですが、実はフライパンに施しているのは、化学反応(窒化処理・酸化処理)を利用した染色・錆防止処理だけで、焦げ付き防止や錆防止の薬品を塗布するようなことはしていません。そのため、凸凹由来の焦げ付きにくさや、フライパンの黒い色などは、通常利用であれば半永久的に効果が持続します。このフライパンはまだ世に出たばかりですが、100年後でも活躍できるポテンシャルを持っているはずです」

均一の色味は化学反応で作り出しているそう

表面加工をしていないと、どんな利点があるんですか?

石塚さん「表面加工をしていないおかげで、鉄の性質をそのまま生かすことができています。例えば熱伝導率の高さもそうですし、調理によって鉄分が足される効果もそのままです。作ってみてわかった偶然性もありますが、結果として表面を加工していない鉄のフライパンなのに錆びない、こげつかない、薄くて軽いという特徴を実現することができました。なお細かい凹凸については研磨材や固いものでこするとすり減ってしまいますので、こちらについてはご注意ください」

使い始めに目玉焼きを焼いて、そのはがれやすさに驚く(ぜひお試しを)

まとめ

ダクタイルパンを使ってみて、なぜこんなにも「常識外れ」なのか、そして同じような製品がいままで出てこなかったのかが不思議だったのですが、答えはシンプルでした。いままで一般消費者向けの製品を作ってこなかった職人が、その技術を惜しみなく注いで、簡単には作れない理想の製品を作ってしまった。それがダクタイルパンの正体だったわけですね。

ちなみに、ダクタイルパン調理のコツは以下になるそう。より上手に使えるそうです。

  • 開封して中性洗剤で洗ったらすぐ調理可能
  • 他の鉄フライパンと同様に、煙が出るまで加熱し、油をひく。少し冷めてから調理を開始する
  • 火加減は「ちょっと弱いかな」くらい。想像以上に熱伝導率が高い。弱火でもいいくらい
  • 調理後、フライパンで水を沸騰させると汚れが落ちやすい
  • 錆びないので洗剤を使って洗って大丈夫
  • 錆びないので食洗機にかけても大丈夫

とのことでした。弱火はうちでも心がけていて、中火くらいだと火が強すぎ!ということが多いです。ガス代も節約できて素晴らしい。

鉄のフライパンだけど、従来のものとは全く違う。この次世代フライパンが、どのように市場に浸透していくのか、その行く末をもっともっと見てみたくなりました。

今日は貴重な機会をありがとうございました。

のりお

ブログ「エアロプレイン」は、2000年に開設され、18年以上続いているレビュー&雑学&旅行ブログです。日本国内外を旅行し、グルメ情報や観光情報などを...

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