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フレンチプレスを持ち出そう。河原でコーヒーピクニック。

レビュー

季節はずれの台風や南風を何度もやり過ごしているうちにやっと肌寒い季節がやってきてた。暖かい飲み物が嬉しい季節だ。実は紅茶党のわたしなのだが、たまに飲むいい香りのコーヒーは格別に感じるところがある。

もうずいぶん前になるが、叔父が亡くなった。付き合いが深かったわけではなかったが大人になって思うと、ちょいと趣味人の人間臭い叔父で、子供の頃はそれが煙たく、苦手だったのかもしれない。

煙たいと言えば、叔父の葬儀の後、義理の叔母から葬儀の参列のお礼にと何か届いた。タバコとコーヒーが好きだった叔父の連れ合いらしい、レギュラーコーヒーのドリップセットであった。タバコの煙は苦手だったが寒い季節に好きなコーヒーの香りを嗅ぐとそんな記憶が思い出される。

コーヒーを飲むのは日常だ。が、コーヒーを淹れるという行為はわりと趣味的な側面があるのではないかと感じている。

最近ではコンビニエンスストアでも立派なコーヒーを格安でドリップしてくれるマシンが備えられている。しかし、そういうものではなく、自分で豆を選び、手間をかけて淹れるという行為にこそ何かが宿るのではないだろうか。

そんなことを思いながら手にしたのがこれ。

ビタントニオブランドの「コーヒープレスボトル コトル」。

色はフォレストという緑色。これ、いい色だ。ほかにもブラック、ホワイトと定番色が揃っていたが、気に入ってこのフォレストを選んだ。

ぱっと見はステンレスのサーモマグという風情。お茶など温かい飲み物や冷たい飲み物の保温、保冷ができる、いわゆるマイボトル的なものの印象がある。

しかしこの「コーヒープレスボトル コトル」はそれだけにあらず。名前の通り、ミルで挽いた豆をフレンチプレスで淹れることができる機能がついている。持って歩けるコーヒープレスなのだ。

ステンレスの真空二重構造ボトル。そのキャップがこれまた二重構造になっており、フタとして機能する持ち手のリングがついた一番上の外蓋、その下にはステンの目の細かいネットがついたプランジャーが仕込まれた内蓋が重ねられている。プランジャーとはシリンダー内を往復して液体を押し出すいわゆるピストンのようなものだ。

二重構造のキャップを両方外して、ボトルにコーヒーの粉を適量入れてやり、お湯を注ぐ。内蓋のプランジャーのシャフトを引き上げてから内蓋をボトルに装着して蒸らすこと4分。ゆっくりとプランジャーを下げてやるとフィルターで粉が下に押されてまとまる。フレンチプレスというやつだ。そしてそのまま熱いコーヒーを飲むことができる。

上蓋をしっかり閉めてやればかなりの時間、保温がなされて温かいコーヒーを持ち歩くことができる。実容量は420mlだが実際にコーヒーが抽出される量は300ml。約2杯分のイメージのコーヒーがキープできるという寸法。

プランジャーに装着される濾し網、ステンレスメッシュフィルターは適度に細かい目のもので、外周に備わるシリコンパッキンと相待ってあまり微粉も出てこないので舌にいやな触感が残らないのが美点だ。豆の挽き方でも変わってくるはずで、いろいろ試してみる楽しみが残されている。油もあまり気にするほどでない印象だ。

そうそう、プランジャーをボトルに装着する前にシャフトにステンレスメッシュフィルター部がしっかりねじ込まれているかを確認しよう。ちゃんとねじ込んでいなかったわたしはうっかりプレス中にフィルターがボトル内で外れて慌ててしまったことが一度、あった。

さて、これはなかなかいいものではないか。

自宅で何度か試して楽しくなってきた。外に持ち出したくなってきた。コーヒーを持ってクルマで出かけよう。そうだ、コーヒーを淹れるピクニックというのはどうだろう。

遠出せずとも意外や近所にピクニックを楽しめる場所はあるものだ。ちょっとした湯沸かしの準備と地面に敷くラグを1枚。それにコーヒーと「ビタントニオ コーヒープレスボトル コトル」をカバンに詰めた。

河原でしばし、コーヒーを野点としゃれ込む。

湯を沸かし、「ビタントニオ コーヒープレスボトル コトル」に挽いた豆を入れ、湯を注ぐ。アロマを楽しみながら4分間待つ。その待っている4分という時間がちょうどいい具合の空白の時間となって、そののちにコーヒーのアロマとともに安らぎを連れてくる。

ゆっくりとプレスをして、プランジャーが内蓋の中に収まったところで、ひと口。なんだかとても贅沢だ。

秋の夕暮れをコーヒーと共に楽しむ。

何もしない時間が必要だったのだな、と思い知る。豊かな気持ちになってくる。

コーヒーと夕暮れを堪能しつつ、さらに湯を沸かす。クルマにいつも置いてある別のボトルに沸騰した湯を詰めることを思いついた。帰りの高速道路のサービスエリアでもう一度、コーヒーを入れるつもりだ。

今ボトルの中に残っているコーヒー豆の残滓はカバンに忍ばせたシンクの水切りネットで処理すればいいだろう。

これで今日は午後から半日、幸せなコーヒーのアロマにずっと包まれていられる計算になる。満ち足りた気分だ。

急ブレーキ等の際に、車内を転がり変形・落下による破損・飲料物がこぼれる恐れがありますので、ご自身の判断でお試しください。

サイズがギリギリでクルマのカップホルダーに収まらなかったのはちょいと残念。

しかし、このようにヘッドレストにつけるフックなどを用意しておけば問題なし。コロコロとどこかに転がってしまうこともない。

途中でカップホルダーから気軽に手に取って飲むことはできないが、逆に飲みたくなったらクルマを路肩に止めて一息ついて、ゆっくりとコーヒーを口に運ぶ。それによって運転のリズムのようなものができてくる。

探してみると、パーソナルユースのためのフレンチプレスの器具はいろいろあるようだが、ガラス製が多い。別でカップも必要になる。

保温機能があって直飲みも可能、今日のように気軽に外に持ち出して使えるものは多くないようだ。

室内で使ったりするにしてもステンレス製でサーモボトル型というこの「ビタントニオ コーヒープレスボトル コトル」は優秀だ。

オフィスでも、備え付けのコーヒーサーバーなどを使わずに、自分のこだわりを持って豆を選び、自分で淹れるコーヒーというのは淹れるという行為を含めてなかなかの気分転換になるはず。

そういうひと時を持つことで仕事上のいいアイディアも浮かぼうというもの。

わたしには決まったオフィスがないので、またクルマで出かけてコーヒーを楽しもうと決めた。

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はぴい

フードジャーナリスト、ビデオブロガー。食をテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」に5000記事の実食カレーレポートを掲載。著書 技術評論社「iP...

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